概要
常勤医は小児科専門医4名を含む8名の一般小児医療を担当する小児科医が、4名の新生児医療専門の新生児科の小児科医と協力して働いています。そのほかに、新潟大学小児科からの非常勤医6名が、それぞれの専門外来の診療に従事しています。36床の小児病棟と午前中の一般外来、午後の専門外来で対応しています。専門外来には、循環器外来、神経外来、腎臓外来、新生児フォローアップ外来、心身症・発達障害外来、内分泌・代謝外来、血液外来、乳児健診、予防接種外来があります。
ご挨拶
子どもの病気は様々な臓器や病態があり病気の進展も早いので、あらゆる病気に素早く的確に対応できるような医療態勢を整えて、この地域の子どもたちの心身の健康と成長を支えていきたいと小児科一同、一生懸命精進を重ねています。
特色・方針
中越地区の救命救急センターのある地域小児科センターとして、総合周産期母子医療センターを担う新生児科と協力しながら、あらゆる子どもの病気に24時間対応できるように態勢を整えています。軽症から重症までの様々な子どもの病気に対して、専門性の高い小児医療の提供を目指しています。また、小児科専属の心理士による知能検査や心理検査による子どもの客観的な評価を積極的にするようにしています。積極的に医療を通して子育て支援を心掛けています。また、そのような意識を持った幅広い臨床力を持った小児科医を育成する役割を果たしていきたいと思っています。
対象疾患について
- 消化器疾患(急性胃腸炎、虫垂炎、腸重積症、潰瘍性大腸炎、クローン病など)
- 呼吸器疾患(肺炎、気管支炎、細気管支炎、上気道炎、クループなど)
- アレルギー性疾患(気管支喘息、食物アレルギー、アナフィラキシー、アトピー性皮膚炎など)
- 神経疾患(無菌性・細菌性髄膜炎、脳炎・脳症、てんかん、熱性痙攣、小脳性運動失調症など)
- 内分泌・代謝性疾患(甲状腺疾患、低身長、糖尿病、アセトン血症嘔吐症、ケトン性低血糖症など)
- 循環器疾患(先天性心疾患、不整脈、心筋症・心筋炎、川崎病など)
- 心身症・精神疾患(発達障害、不登校、摂食障害、うつ病、チック、子ども虐待など)
- 腎疾患(ネフローゼ症候群、急性腎炎、慢性腎疾患、尿路感染症、学校検尿精検)
- 血液疾患(鉄欠乏性貧血、特発性血小板減少性紫斑病など)
- その他、様々なウイルス感染症や細菌感染症、異物誤飲・誤嚥や溺水などの事故、白血病や悪性腫瘍の診断など。
実績
2016年度の外来患者の延べ数 |
20,895 名 |
1日平均患者数 | 86.0 名 |
救急外来患者数 | 3,033 名 |
救急外来からの入院数 | 583 名 |
小児科入院数(NICU入院児数含む) | 15,184 名 |
入院の主な疾患(2016年度)
急性胃腸炎 | 60名 | 熱性痙攣 | 44名 |
細菌性腸炎 | 5名 | 胃腸炎関連痙攣 | 5名 |
虫垂炎 |
14名 |
てんかん・無熱性痙攣 | 23名 |
腸重積症 | 3名 | その他の神経・筋疾患 | 5名 |
潰瘍性大腸炎 | 3名 | 片頭痛 | 6名 |
肥厚性幽門狭窄症 | 2名 | 摂食障害 | 7名 |
腸閉塞 | 2名 | その他の精神疾患 | 9名 |
腸間膜リンパ節炎 | 2名 | 尿路感染症 | 34名 |
肝胆道疾患 | 6名 | ネフローゼ症候群 | 8名 |
肺炎 | 121名 | 腎炎・腎疾患 | 3名 |
気管支炎 | 47名 | 特発性血小板減少性紫斑病 | 1名 |
急性細気管支炎(RSV) | 107名 | 白血病・悪性腫瘍 | 4名 |
上気道炎 | 48名 | 伝染性単核球症 | 3名 |
急性副鼻腔炎 | 5名 | 中耳炎 | 9名 |
クループ | 14名 | 化膿性リンパ節炎 | 3名 |
百日咳 | 2名 | 化膿性骨髄炎・関節炎 | 3名 |
インフルエンザ | 20名 | 蜂巣炎・皮下膿瘍 | 10名 |
気管支喘息 | 90名 | アセトン血性嘔吐症 | 6名 |
アナフィラキシー | 2名 | ケトン性低血糖症 | 5名 |
IgA血管炎 | 15名 | 糖尿病 | 3名 |
川崎病 | 38名 | 甲状腺機能亢進症 | 2名 |
心臓カテーテル検査 | 10名 | 外傷・事故 | 5名 |
先天性心疾患 | 5名 | 異物誤飲 | 5名 |
感染性心内膜炎 | 1名 | 気管支異物 | 1名 |
急性心膜炎 | 1名 | 乳幼児突発性危急事態 | 2名 |
無菌性髄膜炎 | 3名 | 低身長などの内分泌負荷試験 | 13名 |
細菌性髄膜炎 | 1名 | 食物負荷試験 | 2名 |
脳炎・脳症 | 6名 | 虐待・ネグレクト | 5名 |
脳膿瘍 | 1名 | 気管内挿管管理症例数 | 9名 |
医師紹介
氏名 | 職位 | 専門領域 | 認定資格等 |
---|---|---|---|
田中 篤 (昭和55年卒) |
部長 | 小児科全般 小児心身症 |
小児科専門医・指導医 日本プライマリ・ケア連合学会認定医 |
渡邉 健一 (平成14年卒) |
副部長 | 小児科全般 小児循環器疾患 |
小児科専門医・指導医 小児循環器専門医 |
高橋 勇弥 (平成14年卒) |
副部長 |
小児科全般 |
小児科専門医 |
目黒 茂樹 (平成17年卒) |
副部長 | 小児科全般 小児心身症 |
小児科専門医 |
伊藤 裕貴 (平成20年卒) |
副部長 | 小児科全般 小児循環器疾患 |
小児科専門医 |
村井 英四郎 (平成26年卒) |
小児科全般 | ||
松下 仁美 (平成27年卒) |
小児科全般 |
患者さんへ ~臨床データの研究利用に関するお願い~
ヒトパレコウイルス感染症に関する臨床データの研究利用に関するお願い
ヒトパレコウイルス感染症は、2014年に新潟県を含む日本国内で乳幼児を中心に流行が認められました。ヒトパレコウイルスは比較的最近分類されたウイルスであり、いまだに不明な点が多いウイルスです。
このたび、新潟大学を中心に、当院も含めてその関連病院でヒトパレコウイルスと診断された患者さんの臨床データをもとに、ヒトパレコウイルス感染症の臨床的、疫学的特徴を調べる研究を計画しております。研究結果は、学会や医学論文などに発表されることがあります。
これらの臨床データは過去に記録されたもので、患者さんに新たな負担はありません。また、個人を特定できるような状態でデータを使用することもありません。本研究の目的、実施に関しご理解いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。なお、お心当たりのある方で、本研究に関してさらなる説明をご希望の方、また、臨床データの利用をご希望されない方は、下記の「お問い合わせ先」までご連絡下さい。研究不参加を申し出られたとしても、患者さんが不利益を受けることは一切ありません。
<該当する方>
2014年1月1日から2015年12月31日までの間に、血清、髄液、便などを用いたリアルタイムPCR検査でヒトパレコウイルス感染症と診断された方
【お問い合わせ先】
日本赤十字社 長岡赤十字病院 小児科
担当医師:目黒茂樹、田中篤〒940-2085 新潟県長岡市千秋2丁目297-1
電話:0258-28-3600(代)、FAX 0258-28-9000(代)